保育園巡回つぶやき
2020年6月緊急事態宣言解除を受けて
新型コロナウィルスによって、私が知る保育園のいくつかは休園になった。
支援体制の再構築が模索されるなか、当面できる形でできる支援を行なった。
また会えることを、またともに子供の成長を共有できることを願って電話を切った甲斐もあった。
保育士のみなさんは医療従事者のお子さんや色々な事情のあるお子さんを預かりつつ、在宅やシフトによる勤務などこれまでと異なる時間を過ごしていた。
保護者のみなさんも在宅になって子どもとはじめてゆっくりできて発見があった、という方もいれば、もう限界という方もいたと聞く。
もし親御さんの誰もが子どもとゆっくりできたことをポジティブに思えたとしても、だから子供は親がいたほうが、と言う主張の根拠にはなり得ない。
彼らがそういう風に言えたとしたら、その言葉をきいて喜んでくれる相手がいて、今回のような時間は有限だと感じられて、再び預ける先があることを期待できる人たちで、言いたいのは支え合う喜びなのではないかと思う。
支援体制の再構築が模索されるなか、当面できる形でできる支援を行なった。
また会えることを、またともに子供の成長を共有できることを願って電話を切った甲斐もあった。
保育士のみなさんは医療従事者のお子さんや色々な事情のあるお子さんを預かりつつ、在宅やシフトによる勤務などこれまでと異なる時間を過ごしていた。
保護者のみなさんも在宅になって子どもとはじめてゆっくりできて発見があった、という方もいれば、もう限界という方もいたと聞く。
もし親御さんの誰もが子どもとゆっくりできたことをポジティブに思えたとしても、だから子供は親がいたほうが、と言う主張の根拠にはなり得ない。
彼らがそういう風に言えたとしたら、その言葉をきいて喜んでくれる相手がいて、今回のような時間は有限だと感じられて、再び預ける先があることを期待できる人たちで、言いたいのは支え合う喜びなのではないかと思う。
巡回相談のポイント
保育園の巡回相談でしていることは主に「観察」と「見立て」です。
そして、子どもの発達を観察するというのは、子どもができないことを見るのではなく、できていることを見ることです。
まだ生まれて数年の経験しかない子どもですが、それぞれに生まれながらに備わっている力があるからこそ、こんなに小さくてもなんとかその場で生きています。
重度の障害を持ち、病院での生活を余儀なくされているお子さんであっても同じことです。彼らが「生きている」「生きていく」力を持っていることは、多くのお母さん、お父さんがSNSなどで表現されています。
子どもの「セルフケア」という観点からいえば、その子が持って生まれた資質によって親や外部から補完されるケアの割合は異なります。一方、発達心理学が示してきたように、周りのケアを引き出すという力もその子の力ですし、それを見出すのは環境側の力です。
保育園の巡回相談では、主に、子どもの基本的生活習慣という観点から観察します。
身体機能、運動機能はもちろん、指差しをしているか、模倣は見られるか、称賛が喜びややる気につながっているか、言葉はでなくても他者に拒否や要求ができるか、などなどいくつもの観点から、その子のセルフケア機能と、それを補完する親や親代わりの大人が持つケアする力を見立てていきます。
そして現時点での子どものセルフケア能力とそれに関わる環境面について整理し、今できることを考え、保育士と共有します。
疾患を持つ子どもの相談の場合、子どもの自立度について聞き取り、現時点での発達段階を確認していきます。そこには、医療からどういう説明を受けているか、親が疾患をどの程度理解し、疾患に対するケアスキルをどのくらい持っているか、サポート体制はどうなっているか、という観点も含まれます。
どの場合も必要なら行政の支援を依頼することになりますが、そのためにはなぜ支援が必要なのかに関する具体的でポイントを外さない説明が大切です。保育園巡回では、保育士と親御さんが協力して必要な支援を模索できるように行政の仕組みや話し合いのポイントなどもお伝えします。実際の子どもの姿を観察していながらそれをできる巡回の仕事はやりやすいです。
私は、ほぼ季節ごとに巡回をしているのですが、そのように変化をおうことも必須です。見立てをし、見立てのうえできることを考え、遂行し、それに対してどのような変化が起きたのか、あるいは起きなかったのか、環境面に変化はあったか、などを一緒に振り返り、うまくいっていることはそのまま継続してもらいます。
子どもの成長はめざましく、何をせずともこちらが驚くような変化を見せることもしばしばなのですが、その驚きを共有することも仕事のひとつです。
いろんなことは当たり前ではないですから。
ただ、毎日子どものお世話に大忙しの生活をしているとそんな当たり前のことも忘れてしまいがちです。
それもまた当たり前のことかもしれませんが、外部の専門家が一番役立つのはこの部分でしょうか。
忘れていたこと、忘れていたポイントをわかりやすく提示し、観察の目をお貸しする、つまり、子どもの成長を補完する親の視点でする仕事ということもできるでしょう。
そして、子どもの発達を観察するというのは、子どもができないことを見るのではなく、できていることを見ることです。
まだ生まれて数年の経験しかない子どもですが、それぞれに生まれながらに備わっている力があるからこそ、こんなに小さくてもなんとかその場で生きています。
重度の障害を持ち、病院での生活を余儀なくされているお子さんであっても同じことです。彼らが「生きている」「生きていく」力を持っていることは、多くのお母さん、お父さんがSNSなどで表現されています。
子どもの「セルフケア」という観点からいえば、その子が持って生まれた資質によって親や外部から補完されるケアの割合は異なります。一方、発達心理学が示してきたように、周りのケアを引き出すという力もその子の力ですし、それを見出すのは環境側の力です。
保育園の巡回相談では、主に、子どもの基本的生活習慣という観点から観察します。
身体機能、運動機能はもちろん、指差しをしているか、模倣は見られるか、称賛が喜びややる気につながっているか、言葉はでなくても他者に拒否や要求ができるか、などなどいくつもの観点から、その子のセルフケア機能と、それを補完する親や親代わりの大人が持つケアする力を見立てていきます。
そして現時点での子どものセルフケア能力とそれに関わる環境面について整理し、今できることを考え、保育士と共有します。
疾患を持つ子どもの相談の場合、子どもの自立度について聞き取り、現時点での発達段階を確認していきます。そこには、医療からどういう説明を受けているか、親が疾患をどの程度理解し、疾患に対するケアスキルをどのくらい持っているか、サポート体制はどうなっているか、という観点も含まれます。
どの場合も必要なら行政の支援を依頼することになりますが、そのためにはなぜ支援が必要なのかに関する具体的でポイントを外さない説明が大切です。保育園巡回では、保育士と親御さんが協力して必要な支援を模索できるように行政の仕組みや話し合いのポイントなどもお伝えします。実際の子どもの姿を観察していながらそれをできる巡回の仕事はやりやすいです。
私は、ほぼ季節ごとに巡回をしているのですが、そのように変化をおうことも必須です。見立てをし、見立てのうえできることを考え、遂行し、それに対してどのような変化が起きたのか、あるいは起きなかったのか、環境面に変化はあったか、などを一緒に振り返り、うまくいっていることはそのまま継続してもらいます。
子どもの成長はめざましく、何をせずともこちらが驚くような変化を見せることもしばしばなのですが、その驚きを共有することも仕事のひとつです。
いろんなことは当たり前ではないですから。
ただ、毎日子どものお世話に大忙しの生活をしているとそんな当たり前のことも忘れてしまいがちです。
それもまた当たり前のことかもしれませんが、外部の専門家が一番役立つのはこの部分でしょうか。
忘れていたこと、忘れていたポイントをわかりやすく提示し、観察の目をお貸しする、つまり、子どもの成長を補完する親の視点でする仕事ということもできるでしょう。
